勇者は『お金の不安』と向き合った─ 休職中の38歳が、老後資金を数字で見てみた話
勇者は「お金の本質」を覚えた⚔️
休職して、心は少し楽になった。
でも代わりに、別の重さが押し寄せてきた。
人生のレールから外れてしまった感覚。正社員という肩書きを手放したら、自分には何が残るのか。
親にがっかりされるんじゃないか。40歳手前でここから転職は厳しい。そんな世間の声が頭をぐるぐると回っていた。
そして何より怖かったのは、お金の心配だった。
若いうちは、アルバイトで生活費を稼げるとしても、老後は生活できるのか?正社員を辞めたら、老後がどうなるのか?不安なまま考えていると、どうしても最悪の想像ばかりしてしまう。だから一度、感情ではなく「数字」で現実を見てみることにした。
正社員を辞めたら老後はどうなるのか?恐怖の正体を数字で見てみた
正社員には、目に見えない安心がある。
それなりの収入。毎月積み立てられる退職金。簡単にはクビにならない安定。
自分には他に稼げるスキルも経験もないと思っていた。だからこそ、正社員という鎧を脱ぐことが怖かった。
でも同時に、今の会社でまた働ける自信も持てていなかった。
環境があまりにも自分に向いていない。才能が死ぬ場所にいることはわかっていた。それでも数字が見えないまま動くのは怖かった。
だから調べることにした。
まず、老後のお金の種類を確認した
調べる前に、自分が老後に手にするお金の種類を整理した。
わたしが老後のお金の種類はこの3つだ。
- 年金(働き方で受け取れる金額が変わる)
- 企業DC(会社が用意している、自分で運用できる退職金の制度) →「企業DCって何?」という方は【別記事リンク】
- NISA口座(税金のかからない投資用の口座) →「NISAって何?」という方は【別記事リンク】
この3つを合わせて、老後まで「どうなるか」を試算してみることにした。
①年金は働き方でどれだけ変わる?3パターンで比較した
やり方はシンプルだった。
ねんきん定期便に書いてある数字をAIに渡して、働き方別にシミュレーションしてもらった。個人を特定する情報は入れず、数字だけを使って。
シミュレーションした働き方はこの3つだ。
- 正社員を続ける(年収500万・賞与あり)
- フルタイムアルバイト(月収20万・社保あり)
- 週4日アルバイト(月収15万・社保あり)
働き方別の比較表
| 働き方 | 年金(年額) | 月額換算 | 65〜81歳の合計 |
|---|---|---|---|
| 正社員を続ける | 約252万円 | 約21.0万円 | 約4,032万円 |
| フルタイムアルバイト | 約138万円 | 約11.5万円 | 約2,208万円 |
| 週4日アルバイト | 約131万円 | 約10.9万円 | 約2,096万円 |
月額で見ると、正社員とアルバイトの年金の差は約10万円。
年金単体で見た時、正直大きいと感じた。
でもここで終わらずに、次の計算をしてみた。
② 退職金(企業DC)は今辞めても約1,700万円残る!?
企業DCとは、会社が用意している退職金制度のひとつで、自分で運用方法を選べるものだ。
これはあくまで自分の場合だが、現在の残高400万円、毎月2万5,000円積立、利回り年5%で65歳まで運用した場合。
- 今すぐ辞めた場合(積立なし)→ 65歳時点で約1,700万円
- 正社員を続けた場合(積立継続)→ 65歳時点で約3,200万円
積立を続けるかどうかで、約1,500万円の差が生まれる。
この差も大きいと感じた。でも同時に、今すぐ辞めたとしても約1,700万円は受け取れるかもしれないとわかった。数字を見るまでは、辞めたら何もなくなるような気がしていた。
③ NISAを月1万円積み立てるだけでも、20年後に約282万円増える!?
年金と企業DCだけで計算していたとき、正直まだ不安が残っていた。
でもNISAを合わせて考えたとき、見え方が変わった。
NISAとは、国が用意した「投資の利益に税金がかからない」制度だ。 →「NISAって何?」という方は【別記事リンク】
NISAで人気のあるS&P500(アメリカの代表的な500社に分散投資できる商品)を、20年間積み立てた場合(年利7%想定)。
| 毎月の積立額 | 20年間で 自分が払う元本 | 20年後の 運用額 | 20年後に 増えた金額 |
|---|---|---|---|
| 月1万円 | 240万円 | 約522万円 | 約282万円 |
| 月2万円 | 480万円 | 約1,044万円 | 約564万円 |
| 月3万円 | 720万円 | 約1,566万円 | 約846万円 |
| 月5万円 | 1,200万円 | 約2,610万円 | 約1,410万円 |
どの金額でも、積み立てない場合と比べると差は歴然だ。
月1万円でも約282万円増える。月5万円なら約1,410万円増える。
投資をしている人としていない人で、老後の資産は確実に差がつく。そしてそれは、老後までまだ運用できる「今」だからこそ意味がある。
自分の資産状況に当てはめてみると、年金+企業DC+NISAを合わせれば、老後の生活はなんとかなりそうだという気がした。
無理にお金のためだけに正社員を続ける必要はないんじゃないかと、気持ちが楽になった。
NISAをまだ始めてない方へ
「興味はあるけど、何から始めればいいかわからない」という方は、こちらの記事も合わせて読んでみてほしい。
→【NISA・投資の始め方についての別記事リンク】
結論:お金だけで人生の正解を決めなくていい
この計算をして、一つ大事なことに気づいた。
人生の豊かさは、お金の豊かさだけじゃない。
時間の豊かさ。心の豊かさ。人間関係の豊かさ。
RPGで言えば、お金はパラメーターの一つでしかない。お金をたくさん持っていても、HPが0なら冒険は続けられない。
今の会社の環境では、家と職場の往復で精一杯。自分を成長させるインプットの時間も余裕もない。
好きだと感じられない仕事を、お金のためだけに我慢して続ける。60歳までそれが続くと想像したとき、正直絶望だった。
お金以外のパラメーターが削られていく。
正社員を続けることで得られるお金の安心と、失われていく時間や心、人間関係の豊かさ。
どちらを選ぶかは、数字だけでは決められない。
でも数字を知ってから選ぶのと、数字を知らないまま怖がるのは全然違うと思った。
同じように悩んでいる30代へ
完璧な将来設計を立てる必要はない。
ただ、自分の数字を一度見てみてほしい。
ねんきん定期便の数字をAIに渡すだけでいい。難しい知識は要らない。数字が見えるだけで、漠然とした恐怖が実在の姿に変わる。
形のあるものは、想像よりずっと対処できるものだ。
※この記事の数字はあくまで概算であり、投資には元本割れのリスクがあります。大きな判断をする前には専門家への相談をおすすめします。
⚔️ 今日からできること3ステップ
STEP1 ねんきん定期便を探す 毎年誕生月に届いている封筒。見つからなければ「ねんきんネット」でオンライン確認できる。
STEP2 AIにシミュレーションを頼む 「今後の働き方別に年金受給額を比較してほしい」と伝えるだけでいい。
STEP3 NISAの状況も合わせて確認する 年金だけでなく、資産全体で老後を考えると見え方が変わる。
⚔️ 勇者が今日覚えたこと 「お金は大事だ。でもそれは人生を構成する一つのパラメーターでしかない。数字を知ってから、自分の冒険を選べ。」
勇者の1000時間の冒険はつづく⚔️

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