※この記事は投資アドバイスではなく、私自身の判断と気持ちの記録です。正解を書くつもりはありません。後から読み返した時に「あの時こう考えてたんだな」と振り返るためのものです。
8月22日、ゴールドの売却を決めた記事を書いた。投資信託は発注日と約定価格の基準日がズレる。実際に発注したのは8月24日、約定に使われた基準価格は8月25日のものだった。あれから、価格はこう動いてきた。
8/21
$4,600超
ライン突破
→
8/22
売却判断
記事を執筆
→
8/24
発注
売却注文を出す
→
8/25
基準価格で約定
日中高値$4,677も記録
→
8/26(今)
$4,630台
上げ幅を縮小
① 売却後、正直どう感じているか
今の一番の本音は「ほっとしている」だ。
当初の目標にしていた金額を確保できた。これは評価益とはまったく別の感覚だった。
【評価益は、あくまで仮のもの】
含み益がどれだけ膨らんでいても、確定していない以上、市場が動けば一瞬で消える。実際、1月の史上最高値$5,589から6月には$4,000近くまで急落するのを経験している。あの時、含み益は「見た目の数字」でしかないと痛感した。
正直、$5,589付近で売れていれば、という気持ちもゼロではない。ただそれを言い出したらキリがないくらい、今回のゴールドは上昇も下落も速度が異常に速かった。
含み益がどれだけ膨らんでいても、確定していない以上、市場が動けば一瞬で消える。実際、1月の史上最高値$5,589から6月には$4,000近くまで急落するのを経験している。あの時、含み益は「見た目の数字」でしかないと痛感した。
一番怖かったのは6月だ。中東情勢の悪化から利上げ懸念が強まり、$4,000すら割り込みそうな水準まで落ちてきた。自分の取得価格は$3,800前後だったので、あのままいけば含み益がマイナスに転落するところだった。あの時は本当に肝が冷えた。
これだけの速度で上にも下にも動く資産だったからこそ、利確判断が難しく、評価益は確定しない限り一円にもならないということを、身をもって学んだ。含み益がプラスでも、翌月にはマイナスになりかねない。だからこそ、当初決めていた目標額をきちんと確定できたことが、素直にうれしい。
今回は、前回(6/25)の反省が活かせたことが良かったと思う。プロの目標値を優先して欲を出し、保有理由の変化を見過ごした、あの時の失敗。今回はそれを踏まえて、自分が決めた条件に到達した時点で、欲を出さずに動けた。
今回の一件で、あらためて腑に落ちた投資の格言がある。「頭と尻尾はくれてやれ」だ。天井と底は誰にも取れない。だったら無理に一番おいしいところを狙わず、確保できるところで確保する。今回はまさにそういう気持ちで動けた気がする。
② 実際に市場はどう動いたか
8月のゴールドは月間で15%超上昇しており、1999年9月以来の最強の月間パフォーマンスになるペースだと報じられている。背景として言われているのは、8/22の記事で書いた米財務省の長期国債バイバック(買い戻し)拡大方針だ。ベッセント財務長官がこの規模をさらに拡大する用意があると示唆したことで、ドルが下落し、ゴールドに資金が向かったとされている。「デバスメント・トレード」の流れそのものは崩れていないが、8/25にピークをつけてからは、次の材料を探る展開になっている。
個人的には、次の材料は8/26のNVIDIA決算、8/27〜29のジャクソンホール会議・ウォーシュ議長の講演、そして依然として不透明な中東情勢あたりだと見ている。これらの結果次第で、また大きく動く可能性がある。
$4,800を押し上げる新しい強い材料はまだ見当たらないという分析を8/22の記事でしていて、今のところその見立て自体は大きく外れてはいないと思っている。
③ CNBCのプロたちはどう見ているか
Fast Moneyを見ていたら、自分が注目していたジャクソンホール・FOMCと、ほぼ同じ論点をプロたちも挙げていた。その上で、自分の判断に関係しそうな部分を整理する。
構造的な買い手は健在
各国中央銀行の買いは引き続き強いという指摘があった。中国人民銀行は今年に入って買い増しを続けているほか、韓国銀行も長年ぶりに新規で金購入に動いたとされる。外貨準備に占める金の割合はまだ低い国も多く、この流れは構造的にはしばらく続くという見方だった。
また、SVB破綻やロシア・ウクライナ情勢以降、現物(実物資産としての金)需要が定着しているという話もあった。ETFのような金融商品と違い、一度実物として保有された金は市場に戻りにくいため、下値を支える要因になっているという指摘だ。
【質への逃避(Flight to Quality)】
AI・テック分野で生まれた資金が、通貨安ヘッジやハイテク株のボラティリティ回避のために金へ流入しているという指摘もあった。鉱山株(産金株)についても、格付けが低い銘柄ではなく、大手で高クオリティな企業に資金が集中しているという話だった。
AI・テック分野で生まれた資金が、通貨安ヘッジやハイテク株のボラティリティ回避のために金へ流入しているという指摘もあった。鉱山株(産金株)についても、格付けが低い銘柄ではなく、大手で高クオリティな企業に資金が集中しているという話だった。
短期的には「値固め」を予想する声が多い
ここ数週間で20%も急騰しているため、ペースとしては速すぎるという指摘があった。ジャクソンホール会議やウォーシュ議長の講演、9月のFOMCといった重要イベントを控え、短期的には一度もみ合う展開を予想する声が多かった。
これは自分の実感とも一致する。6/17のFOMCでウォーシュ議長が事前の予想を裏切ってタカ派色を出し、ゴールドが急落した経験がある。今回のジャクソンホールでも、同じことが起きる可能性はゼロではないと思っている。
【リスクとして語られていたこと】
仮に株式市場が20%規模の大幅な調整に入った場合、ゴールドも一時的に連れ安する可能性があるという指摘があった。ただしその場合でも、新たな投資家層を引きつけ続けているため、下落は一時的なものにとどまるという見立てだった。
仮に株式市場が20%規模の大幅な調整に入った場合、ゴールドも一時的に連れ安する可能性があるという指摘があった。ただしその場合でも、新たな投資家層を引きつけ続けているため、下落は一時的なものにとどまるという見立てだった。
④ これから、どうなりそうか
プロたちの見立てを整理すると、こういう構図になる。
短期
ジャクソンホール・FOMCを控え、値固め(もみ合い)の可能性が高い
中長期
中央銀行の構造的買い・現物需要の定着という土台は崩れていない
頭と尻尾はくれてやる。それでよかったと、今は思えている。
Stay the Course.👊
🔗 あわせて読みたい
▶ ゴールド、$4,500ライン突破。それでも売ることにした
▶ ゴールドで学んだ出口戦略の失敗と、次の一球に全集中する話。
▶ 停戦合意でゴールドが急反発。誰にも読めなかった急転直下から感じたこと。
繰り返しになりますが、この記事は投資アドバイスではなく、私自身の判断と気持ちの記録です。投資は自己責任でお願いします。特定の資産への投資を推奨するものではありません。


コメント