今日Xにこう投稿した。
やれることがない時は、やらないのが最適解だと思う。
余剰資金もない。ファンダも崩れてない。
何度チャートを開いても何も変わらない。
原因が自分に関与出来ないことならば、そこに執着しても仕方がない。
だったら他に配分したほうがいい。自分の時間を有意義に過ごせる場所に。
時間の使い方も、ポートフォリオが大事。
1つに全振りするより、人生を豊かに過ごせると思う。
Stay the Course.👊
こう書いたので、本当に自分の保有理由が崩れていないか検証していこうと思う。$DRAMを持ち続ける理由は3つある。この保有理由が崩れた時が売りシグナルなので、両者の対応関係をまず図にして、そのうえで現在地を一つずつ確認していく。
保有理由①(既存需要)は、シグナル①②③という3つの需要側指標で判定する。保有理由②(第二波)は、まだ市場が織り込んでいない将来シナリオそのものが否定されるかどうかをシグナル④で見る。保有理由③(3社寡占)は、寡占構造そのものが崩れるかどうかをシグナル⑤で見る。それぞれ性質が違う3系統のチェックだと理解しておく。
| 会社 | 直近の実績 | 時期 |
|---|---|---|
| SK Hynix | 売上52.58兆ウォン(前年比+198%)、営業利益率72% | 2026年Q1(4月発表) |
| Samsung | DRAM売上 前年比+93.4%、HBM4量産開始 | 2026年Q1決算/2026年2月 |
| Micron | 売上414.6億ドル(前年比+346%)、非GAAP営業利益率81.2% | FQ3 2026(直近四半期) |
Samsungは決算で「メモリ不足は少なくとも2027年まで続く」と明言している。Micronは16件・総額220億ドルの解約不可契約を確保済みで、そのうち180億ドルは現金デポジット。SK Hynixも供給の大部分が数年先まで埋まっている状態だ。3社とも需要が供給に追いつかない局面が続いており、シグナル①②③はいずれも該当していない。
エージェントAI・エッジAI・フィジカルAIという次の需要の波は、まだ市場に十分織り込まれていない将来シナリオだ。だからこそ、これが明確に否定される(シグナル④)かどうかが判断基準になる。
この仮説を否定する材料はないどころか、むしろ積極的な裏付けが積み上がっている。日経の調査(2026年7月3日付)では、大企業のうち「全社でAIエージェントを展開」が20.0%、「複数部署で本番運用」が15.4%と、合わせて3社に1社超がすでに実運用段階に入っている。Microsoft(Copilot Agent)、Google(Workspace Gemini)、Salesforce(Agentforce)、ServiceNow・SAPも軒並み実装を進めている。
マクロ面でも、AI投資は米国GDP成長率の25%以上を占め、記録上最大の寄与度になっているという分析がある(The Kobeissi Letter)。ドットコムバブル期のピーク(IT機器・ソフト・研究開発への支出でGDP比約6.5%)を、今のAI投資(GDP比約8%)はすでに上回っている。ハイパースケーラー4社の2026年設備投資は7,250億ドル(前年比+77%)、うち75%がAIインフラ向けという数字もある。
専門アナリストの構造分析も強気だ。Bernstein Researchのシニアアナリスト、Stacy Rasgon氏は、DRAM市場が3社でシェア80%超を占める寡占構造にAI需要が重なり「オリゴポリー・プライシング」が発生していると分析し、経済的な代替技術が出てこない限りこの価格支配力は維持されると予測している。従来の半導体ブームが繰り返してきた「供給過剰→ブーム→バスト」というサイクルとは構造が異なる、という見立てだ。
フィジカルAIの需要は、すでにデータセンター以外の場所でも現実の争奪戦を引き起こし始めている。Micronは7月に入ってGM・Fordと相次いで車載メモリの長期供給契約を締結した。自動車という巨大産業までもがAI向けと同じメモリを奪い合う当事者になっている、という事実が示すのは一つだ——需要の裾野は、市場がまだ十分に価格へ織り込めていないペースで広がり続けている。
保有理由③「HBMを作れるのは世界で3社だけ」という寡占構造にとって、最大の脅威はCXMTを中心とした中国企業だ。CXMTがHBM量産に成功すれば、この前提そのものが崩れる。
ただし前提として、2つの壁がある。
1つは米国の輸出規制。HBM製造に不可欠な装置(露光装置、TSV/パッケージング装置など)の中国への輸出を制限している。装置メーカーがASML・Applied Materials・東京エレクトロンなど少数の対米協調国に集中していることに加え、米国の「外国直接製品規則」で第三国経由の輸出も事実上の許可制になっており、GPUのような完成品チップと違って規制を逃れにくい。壁①は大きな障壁だと言える。また壁②の技術力そのもののハードルもかなり高く、仮に壁①をクリアし装置が揃ったとしても、NVIDIAが求める性能・信頼性・歩留まりの水準を超えるのは難しいと言われている。CXMTはHBM3で韓国勢との差を縮めつつあるとされるが、この水準にはまだ届いていない。
この装置輸出規制とは別に、より強い規制手段として商務省の「エンティティリスト」がある。これに指定されると、対象企業との取引そのものに米国政府の許可が必要になる、いわば禁輸に近い措置だ。CXMTは現時点でこのリストには入っておらず(国防総省の「1260Hリスト」には掲載されているが、こちらは主に国防契約を制限するもので法的拘束力は限定的)、完成品の商業取引自体はまだ塞がれていない。ただしエンティティリスト入りが「検討中」の状態が続いており、もし追加されれば、壁①(装置の輸出制限)に加えて新たな壁が加わることになり、CXMTがHBMの3社独占を崩すのはさらに難しくなる。
この2つの壁と規制の動向が、この半年でどう推移してきたか時系列で見てみる。なお、CXMTが目標としている「HBM3」は、現在データセンターで主流のHBM3Eや、次世代規格として2026年に立ち上がったHBM4よりも前の世代にあたる。つまりCXMTは最先端を追いかけているのではなく、まず一世代前の水準への到達を目指している段階だ。
| 時期 | 動き |
|---|---|
| 2026年1月 | CXMTがHBM3の2026年内量産を目標に掲げ、上海STAR市場で42億ドル規模のIPOを申請 |
| 2026年4月 | 複数の韓国メディア・業界紙が、量産スケジュールの後ろ倒しを報道。「年内の量産は困難」との見方も |
| 2026年6月上旬 | 韓国メディア報道で、HBM3の技術面では韓国勢と「パリティ(同水準)」に達したと報道。ただし歩留まりは依然課題 |
| 2026年6月 | 米国政府がCXMTのエンティティリスト追加を「保留」と報道。追加されれば完成品の取引にも制約がかかる可能性がある |
技術的には「追いついた」とする報道もあるが、これは韓国メディア発の一部報道であり、業界全体のコンセンサスではない点に注意が必要だ。量産という実行面では、当初目標から後ろ倒しになりつつある。予測市場(Manifold)では、2026年内にHBM3の量産段階に到達する確率を44%としており、まだ五分五分に届かない。しかもこれはあくまで一世代前の「HBM3」の話であって、現在の主流であるHBM3Eや最新のHBM4への到達は、さらに先の話になる。
3つの保有理由、5つのシグナルのいずれも、現時点で発動していない。保有理由の根幹は崩れていない。それどころか、保有理由①(既存需要)と②(第二波)の両方で、ここ数週間のうちに新しい裏付け材料が積み上がっている。保有理由③についても、CXMTは今なお距離がある状態で、こちらも崩れていない。


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