※この記事は投資アドバイスではなく、私自身の判断と気持ちの記録です。正解を書くつもりはありません。後から読み返した時に「あの時こう考えてたんだな」と振り返るためのものです。
📉 ゴールドが大きく下落している
6月11日現在、ゴールドは$4,114まで下落している。2026年1月28日につけた史上最高値$5,589から約-26%の調整だ。1週間で-7.22%、1ヶ月で-13.10%という急速な下げが続いている。
自分はゴールドを特定口座で保有している。取得価格は$3,800前後なので、現時点ではまだ含み益がある。ただ高値から大きく下げているのは事実で、このまま持ち続けるべきかどうか、正直かなり悩んでいる。
今日はその悩みを整理するために、なぜ買ったのか・今の状況・何が変わったのかを書き残しておきたいと思う。
💡 なぜゴールドを買ったのか(2025年9月当時)
購入したのは2025年9月。その時の判断軸はこうだった。
① 利下げ局面への期待
FRBが利下げに向かうとみていた。金利が下がれば「利子のつかない金」の魅力が相対的に上がる。
② 地政学的リスクの高まり
欧州におけるロシアとの直接衝突リスク、米中間のサプライチェーン断絶リスクが高まっていた。有事には安全資産としてゴールドが買われる。
③ 世界の中央銀行による爆買いの継続
新興国を中心に中央銀行が金を買い続けていた。この構造的な需要が下支えになると判断した。
④ 勢いの強さ
当時ゴールドは爆速で上昇していた。来年のNISA資金を少しでも増やそうという気持ちもあった。
時間軸は1年未満を想定していた。来年のNISA枠のための資金運用という位置づけだったため、長期保有を前提とはしていなかった。
🔄 何が変わったのか
今振り返ると、購入時の前提条件のうちいくつかが崩れた、あるいは誤算があったことがわかる。
① 利下げではなく利上げ懸念へ
米国とイランの紛争激化によりエネルギー価格が急騰。5月CPIは前年比+4.2%(3年ぶりの高水準)となり、利下げどころか利上げの可能性が出てきた。金利上昇は金にとってマイナスだ。
② 地政学リスクがインフレを経由してゴールドの逆風に
「地政学リスクが高まれば金が上がる」と思っていた。しかし今回はイラン紛争→原油高→インフレ→利上げ懸念という連鎖が生じた。地政学リスクが直接ゴールドを上げるのではなく、インフレを経由することで逆に足を引っ張るシナリオになった。
③ 大型IPOによる資金流出
史上最大規模とみられるSpaceXのIPO(6/12上場予定)に向けた資金確保のために、流動性の高いゴールドが売られているとの見方もある。金・銀・ビットコインが同時に下落しているのは「安全資産への逃避」ではなく「現金への逃避」という指摘もある。
📊 今夜のCPI結果と市場の反応
昨夜発表された米国5月CPIの結果は以下の通りだった。
| 指標 | 結果 | 予想 | 前回 |
|---|---|---|---|
| ヘッドライン CPI(前年比) | +4.2% | +4.2% | +3.8% |
| コアCPI(前年比) | +2.9% | +2.9% | +2.8% |
| コアCPI(月次) | +0.2% | +0.3% | +0.4% |
ヘッドラインCPIは3年ぶりの高水準となったが、上昇の60%以上はエネルギー価格(ガソリン+40.5%)が占めている。コアCPIの月次は予想を下回り、エネルギーを除けばインフレの勢いは鈍化しているとも読める。
インフレの主因がエネルギー価格であることはコアCPIの落ち着きからも確認できる。ある程度の安心材料にはなる。ただFOMCが利下げに動ける状況かというと、まだ難しいとみられている。
📝 この経験から気づいたこと──前提条件を明確にすることの重要性
今回の経験で一番学んだのは、「買う前に前提条件を明確にしておくこと」の重要性だ。
買った理由はあった。でも「この前提が崩れたら売る」という基準が曖昧だった。具体的には:
① いくらになったら売るかを決めていなかった
上がっている時は「もっと上がるかも」と思い、明確な売り基準を設定していなかった。
② 利上げ局面ではゴールドが弱いという認識が薄れていた
「地政学リスク=金が上がる」という単純な図式だけで考えていた。
③ 地政学リスク→インフレ→利上げという連鎖を想定していなかった
地政学リスクがゴールドの追い風になると思っていたが、それがインフレを経由して逆風になるシナリオを考えていなかった。
もし購入時に「時間軸は1年未満、利上げ局面に転じたら売る、目標価格は$4,500」といった基準を明確にしていれば、今回の局面でもっと早く対処できたかもしれない。
・なぜ買うのか──テーマ・根拠を一言で言えるか
・時間軸はいつまでか──短期・中期・長期のどれか
・何が崩れたら売るか──前提条件が変わるシグナルは何か
・いくらになったら売るか──利確の基準を事前に決めておく
・最悪のシナリオは何か──想定外の連鎖を考えておく
📊 2022年の再来はあるか
利上げ観測が出てくると、どうしても2022年のナスダック-33%という記憶がよみがえる。ただ今回は構造が違うと思っている。
| 比較項目 | 2022年 | 今回 |
|---|---|---|
| 利上げの規模 | 0%→5.5%(1年で5%超) | 現在3.50〜3.75%、最大でも+0.25%程度が市場のコンセンサス |
| 市場の織り込み度 | 誰も予想しなかった速さと幅 | 高金利継続をある程度想定済み |
| 企業業績 | AIへの期待はあったが実際の収益はほぼゼロ | NVIDIAをはじめ期待に業績が伴っている |
2022年に勝った人はシンプルに「売らなかった人」だった。ただしそれができたのは「買った理由が崩れていない」という確信があった人だけだ。
最大+0.25%程度の利上げなら金利ショックは限定的だ。むしろ「利上げはこれ以上ない」と市場が確認した瞬間に、ゴールドの売り圧力が弱まる可能性がある。加えて中東が落ち着けば原油安→インフレ鈍化→利下げ期待復活という流れでゴールドにプラスに働くシナリオもある。6/18のFOMCでウォーシュ新議長の発言がハト派寄りであれば、ゴールドが反発するきっかけになるかもしれない。
🤔 今後どうするか
正直なところ、まだ結論が出ていない。
長期で持ち続ければおそらく上がる。過去50年の歴史を見ても、ゴールドは長期では右肩上がりだ。中央銀行の買いという構造的な需要も崩れていない。
ただ自分の時間軸は「1年未満」だった。その前提から考えると、6/18のFOMCが一つの分岐点になると思っている。ウォーシュ新議長の発言がハト派寄りなら$4,500への回復シナリオが現実味を帯びてくる。タカ派なら売り圧力が続く可能性が高い。
売るかどうかは、自分の投資の時間軸による。今はハイテク株も高値から大きく調整してきている。少しでも利益があるうちに利確して、他の銘柄を買う資金にあてるか、$4,500の回復ラインを待つか。
めっちゃ悩む😇

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