新NISAでS&P500・オルカンを始めた人へ。今の下落で売ってはいけない理由を、85年分のデータで説明する

人生再設計(才能・休職・お金)

 結論から言う。

歴史上、地政学的危機のたびに市場は短期的に落ちた。

しかし6ヶ月後には、ほとんどの場合プラスに転じている。

今すべきことは「何もしないこと」だ。


【こんな人に読んでほしい】

✅新NISAでS&P500やオルカンの積立を始めたばかりの人
✅イラン戦争の影響で含み益が消えて不安になっている人
✅「売った方がいいのかな」と考え始めている人
✅「インデックス投資って本当に大丈夫?」と迷っている人


今の状況:半年分の評価益が消えた

2026年2月末、米国・イスラエルがイランへ軍事攻撃を開始。

ホルムズ海峡が封鎖され原油が急騰、株式市場が揺れている。

新NISAで積立を始めた多くの人が「もしかしてこのまま持ってて大丈夫?」と不安に感じているかもしれない。

S&P500(1月末高値から)
-6.8%
2026年3月28日時点
ナスダック(10月末高値から)
-9.7%
2026年3月28日時点

半年分の評価益が消えた感覚は正しい。

ただこれは「損をした」のではなく「含み益が一時的に減った」だけだ。

その違いは、過去のデータを見ると鮮明になる。


過去85年間の40件の危機で、S&P500はどう動いたか

米Carson Groupのチーフ市場ストラテジスト、Ryan Detrickが第二次世界大戦以降の主要地政学的事件40件を分析した。その結果がこれだ。

事件後1ヶ月の平均リターン
-0.9%
事件後6ヶ月の中央値リターン
+5%以上
事件後1年で株価が上昇した割合
65%

※ リターンはすべて事件発生日を起点(0%)とした騰落率。出典:Carson Group / Ryan Detrick(2026年2月28日)

短期は落ちる。

でも6ヶ月後にはプラスに転じていることが多い。

1年後には65%の確率で上昇している。

これが85年分の歴史が示すパターンだ。


過去の主な事件と株価の動き

事件 発生後の最大下落幅 その後
真珠湾攻撃(1941) -19.8% 翌年末まで回復
朝鮮戦争勃発(1950) -12.9% 59日後に回復
キューバ危機(1962) -6.6% 年末に+30%超
湾岸戦争(1990) -16.9% 6ヶ月後に回復・上昇
9.11テロ(2001) -11.6% 45日以内に回復
イラク戦争(2003) -1.2% 1年後に+30%近く上昇
ウクライナ侵攻(2022) -7.9% 6ヶ月後にプラス転換
イラン戦争(2026)今ここ -6.8%(進行中)

出典:AAII、Carson Group、A Wealth of Common Sense、各種市場データを元に構成。過去の結果は将来を保証しない。

「今ここ」の位置を確認してほしい。

過去の事例と比べて、異常に大きな下落ではない。

むしろ典型的な「地政学的ショック直後」の数字だ。

発生後の最大下落幅 その後の上昇幅(概算)

出典:AAII、Carson Group、A Wealth of Common Sense、各種市場データを元に構成。過去の結果は将来を保証しない。


なぜ市場は「慣れる」のか

株式市場は「国ではなく、世界中の企業の集合体」だ。

戦争が起きると恐怖で売られる。

しかし企業は適応する。

エネルギーコストが上がればエネルギー企業の利益が増え、防衛需要が増えれば防衛産業が伸び、インフレが来れば価格転嫁できる企業が生き残る。

S&P500やオルカンに入っている企業たちは、まさにこういう局面を何度も乗り越えてきた企業だ。

「地政学的危機は近い将来に終わりに見えても、6ヶ月のスパンで見ると市場はほぼ解決してしまう」 ― Ryan Detrick, Carson Group チーフ市場ストラテジスト(2026年)


「今だけ売って後で戻ればいい」が最悪の選択である理由

「一旦逃げて、落ち着いたら買い直す」という判断は、合理的に見えて実際には大きくリターンを損なう。

なぜか。市場が最も急回復する日は、最も落ちた日のすぐ後に来ることが多いからだ。

その数日を外に出て過ごすだけで、年間リターンの大半を取り逃がす

不安なのは当然だ。

でも長期投資とは「嵐の中に居続けること」であり、嵐から逃げることではない。

今あなたが感じている不安は、長期投資家なら全員が感じている。

それを感じながら持ち続けることが、長期リターンの源泉だ。


ゴールドまで下がっている理由(おまけ)

「有事にゴールドが上がるはずでは?」という疑問もよく聞く。

今回は違うメカニズムが動いている。

原油高でインフレ懸念が高まり、FRBが利下げできなくなり、長期金利が上昇した。

「利息を生まないゴールドより金利がつく現金・債券の方がいい」という流れで売られている。

ゴールドも短期では動きが読みにくいが、1年前比では今もプラスだ。


【まとめ】

積立を止めない。

売らない。

ポートフォリオを開く回数を減らす。

S&P500とオルカンへの投資は間違っていない。

今感じている不安は、長期投資家なら全員が通る道だ。

この不安の時間を辛抱強く持ち続けることで、大きなリターンが得られるのである。

勇者の1000時間の冒険はつづく⚔️

コメント

タイトルとURLをコピーしました