新NISAでS&P500・オルカンを始めた人へ。今の下落で売ってはいけない理由を、85年分のデータで説明する

人生再設計(才能・休職・お金)
📌 こんな人に読んでほしい
  • 新NISAでS&P500やオルカンの積立を始めたばかりの人
  • 下落が続いて「売った方がいいのかな」と考え始めている人
  • 含み益が消えて不安になっている人
  • 「インデックス投資って本当に大丈夫?」と迷っている人
📊 この記事の結論

歴史上、危機のたびに市場は短期的に落ちた。

しかし6ヶ月後には、ほとんどの場合プラスに転じている。

今すべきことは「何もしないこと」だ。

下落が続くと、積立を止めたくなる。売りたくなる。その気持ちはよくわかる。

でも85年分の歴史は、その判断が間違いだと示している。データで確認していこう。

過去85年間の40件の危機で、S&P500はどう動いたか

米Carson Groupのチーフ市場ストラテジスト、Ryan Detrickが第二次世界大戦以降の主要地政学的事件40件を分析した結果がある。

事件後
1ヶ月の平均リターン
-0.9%
短期は落ちる
事件後
6ヶ月の中央値リターン
+5%超
半年後には回復
事件後1年で
株価が上昇した割合
65%
3回に2回は上がる

短期は落ちる。でも6ヶ月後にはプラスに転じていることが多い。1年後には65%の確率で上昇している。これが85年分の歴史が示すパターンだ。

過去の主な事件と株価の動き

「今回は違う」と感じるかもしれない。でも以下の表を見てほしい。過去にも「これは終わりだ」と思わせるような事件が何度もあった。

事件 最大下落幅 その後
真珠湾攻撃(1941) -19.8% 翌年末まで回復
朝鮮戦争勃発(1950) -12.9% 59日後に回復
キューバ危機(1962) -6.6% 年末に+30%超
湾岸戦争(1990) -16.9% 6ヶ月後に回復・上昇
9.11テロ(2001) -11.6% 45日以内に回復
イラク戦争(2003) -1.2% 1年後に+30%近く上昇
リーマンショック(2008) -56.8% 2013年に史上最高値を更新
コロナショック(2020) -34.0% わずか5ヶ月で回復
ウクライナ侵攻(2022) -7.9% 6ヶ月後にプラス転換
出典:AAII、Carson Group、A Wealth of Common Sense、各種市場データをもとに構成。過去の結果は将来を保証しない。

どの事件も「これで終わりだ」と感じさせるほど深刻だった。それでも市場は回復してきた。

なぜ市場は「慣れる」のか

株式市場は「国ではなく、世界中の企業の集合体」だ。危機が起きると恐怖で売られる。しかし企業は適応する。

企業が適応するメカニズム

エネルギーコストが上がれば → エネルギー企業の利益が増える

防衛需要が増えれば → 防衛産業が伸びる

インフレが来れば → 価格転嫁できる企業が生き残る

S&P500やオルカンに入っている企業たちは、こういう局面を何度も乗り越えてきた企業だ。

「地政学的危機は近い将来に終わりに見えても、6ヶ月のスパンで見ると市場はほぼ解決してしまう」
― Ryan Detrick, Carson Group チーフ市場ストラテジスト
「今だけ売って後で戻ればいい」が最悪の選択である理由

「一旦逃げて、落ち着いたら買い直す」という判断は、合理的に見えて実際には大きくリターンを損なう。

⚠️ なぜ「逃げて戻る」が機能しないのか
市場が最も急回復する日は、最も落ちた日のすぐ後に来ることが多い。その数日を外に出て過ごすだけで、年間リターンの大半を取り逃がす
💬 自分の実感
暴落中は「売らなきゃ」という声が頭に浮かぶ。でも過去のデータを何度も見返して、ポートフォリオを閉じた。それが正解だったと今は思っている。

不安なのは当然だ。でも長期投資とは「嵐の中に居続けること」であり、嵐から逃げることではない。今感じている不安は、長期投資家なら全員が感じている。それを感じながら持ち続けることが、長期リターンの源泉だ。

暴落中に自分がやったこと。そして稲妻が走った日

毎日株価が下がり続け、SNSを開けば暗いニュースばかりの時期があった。そういう局面で必ず現れるのが「今回はいつもと違う」「S&P500はもうオワコンだ」「今後数年は回復しない」という声だ。

⚠️ 暴落煽りの法則
下落が続くほど、こういった声は大きくなる。頭では「大丈夫なはず」とわかっていても、毎日見ていると心が揺れてくる。これは意志が弱いのではなく、人間として自然な反応だ。

そこで自分がとった対処法は2つだった。

暴落中の情報との向き合い方

① 信頼できる配信者・投資家の情報だけに絞る

② それも難しければ、株の情報を完全に断つ

💬 自分の実感
長期で見れば企業のファンダメンタルは安定している。過去の回復データもある。それはわかっていた。でもSNSの不安な声を毎日浴び続けると、その確信が少しずつ削られていく感覚があった。だから意識的に情報を絞った。

そして不安が和らいできた頃、一気に回復した。あの日が「稲妻が走る瞬間」だった。

Charles Schwabの研究に、こんなデータがある。20年間、毎年最安値で完璧に買い続けた人と、毎年最高値で最悪のタイミングで買い続けた人を比較した場合、最終的なリターンの差は思ったより小さい。

完璧なタイミングで
毎年買い続けた場合
+151万ドル
パーフェクトタイマー
最悪のタイミングで
毎年買い続けた場合
+112万ドル
バッドタイマー
※ Charles Schwab「Does Market Timing Matter?」をもとに構成。初期投資2,000ドル+毎年2,000ドルの積立、S&P500、1993〜2012年の20年間のシミュレーション。過去の結果は将来を保証しない。

「いつ買うか」より「市場にい続けること」の方がはるかに重要だ。稲妻が走るその日に市場にいられるかどうか、それがすべてだ。

まとめ
📋 今すべき3つのこと
  • 積立を止めない
  • 売らない
  • ポートフォリオを開く回数を減らす

S&P500とオルカンへの投資は間違っていない。今感じている不安は、長期投資家なら全員が通る道だ。85年分の歴史が、その先に何があるかを示している。

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※本記事は筆者の実体験・見解をもとにしたものです。投資は自己責任でお願いします。専門的なアドバイスが必要な場合はFP等の専門家にご相談ください。

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